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ひとつの節目に(4) [社会]

前エントリーの最後で『責任』という言葉を都合良く語る人たちについて言及したが、賢そうな素振りでマスメディアに登場する人たちは壊れちゃっているんじゃないか?

「脱原発が都知事選の争点だ!」なんて言っている、「東京は巨大な選挙区だからその結果が国策を左右すべきだ」とも。
都知事選の告示後は少し控え目になったが、先週末にも毎日新聞とテレビ朝日がそれぞれ『東京はいかに特別か』と力説しているのを目にした。

『東京都民だけが上級市民なので重要国策の意思決定に参加できる』なんて決まりがいつ出来たんだ?
なんだろね、この特権意識は。
世の中は自分たちだけが回しているとでも言いたげな傲慢さは、世界の中のアメリカ、日本の中の東京の特質なんだろか。

地方が自らの課題解決のために実施した取り組みが、事後的に国の施策に取り込まれるということは確かにあるだろう。しかし、最初から「国策を転換するために地方選に立候補する」なんて言うのは、目的と手段を取り違えている。

統治の領域と権限を分散する仕組みは、政治的なお化けを生み出してしまわないように機能してきたんだろう。
しかし、今のような乱暴な話をすんなり受け入れている状況は、あらゆる事を一人で決めてくれる王様(今は殿様と言った方がしっくりくるか)の到来を待望してるんだろうか。隣の半島の北半分を統治する仕組みにあこがれてるんじゃないのか。

国会議員も「それはオレたちの仕事だ冗談じゃない!」と怒るのかと思いきや、民主党なんかは嬉々として旗振り役になっているらしい。
乱暴な話を垂れ流しているマスコミの幹部やら大学教授やらも含めて、自分が今の役職に適しているかどうか問いなおしてみてはどうか。

あんなことを言っている人物が万が一就任しても何の権限も与えられていないのだが、選挙の時だけ耳障りの良い事を聞かされて社会は何も変わらないということがこうも繰り返されれば、えもいわれぬ不満感が世の中に充満する。そんな雰囲気につけ込む跳ねっ返りの軍人が出現するなどして、社会がカオスに陥る例をたくさん見ているはずだ。日本だけはそうならないと安心しきっていて大丈夫だろうか。

まあ、ここで見たように騒いでいるのは『脱原発』と唱えていれば受けがいいと思っている報道会社と一部の政治屋が中心で、「真面目に都の仕事を考えてほしい」などと街の声が聞こえてくるから冷静に見透かしている都民が少なくないのかもしれない。


ひとつの節目に(3) [社会]

前々回のエントリーから続く雑感です。

福島県内の除染作業で除去した土壌等の処分場も設置が難航しているようだ。そういう施設の必要性はより一層強く認識されているのだろうが、具体像が見えれば地権者や周辺住人にはやはり戸惑いが生じるのだろう。
考え方が難しくなるのは、施設の性格付けが疑念を生むからだろう。中間貯蔵施設と名付けられ、中間貯蔵開始後30年以内に福島県外で最終処分すると定義されているけれども、先の見通しは全く立っていないし難航は必至だから、「いったん設置すれば結局そこから動かせないのではないか」との懸念も当然だろう。

中間貯蔵という位置づけが本当に良策なのだろうかとは思っていた。埋設した物を後日また掘り返すとなれば、「放射能が飛散したぞ」とはしゃぎ回る連中が出てくるだろうし…。
先日NHKが、中間貯蔵との考え方は当時の菅首相が地元との協議の場で突然言い出したもので、環境省の職員も寝耳に水だったとレポートしていた。
あの党には、口先だけでその場をしのごうとする責任感欠如の人たちが揃っているんだなぁ。

最近「東京には電力の大量消費地としての責任がある」と言う人が大勢いるけれど、そんなに責任を感じているのならこの土の一部だけでも引き取ったらいいんじゃないかね。30年も経てば単なる土として取り扱える部分もあるだろうし…。
なんてね、こんなこと言ってしまうと東京新聞あたりが猛反発するだろうなぁ。


ひとつの節目に(2) [社会]

前エントリーに続く雑感です。
と前置きして書こうと思っていたのは別のことなのだが、気にとまるニュースがあったのでまずにそのことを…

 障害者グループホーム開設への住民の反対相次ぐ

国は、施設などで暮らす障害者に地域のグループホームなどに移って生活してもらう「地域生活移行」を進めていますが、こうしたグループホームに対する周辺住民の反対運動が、過去5年間に全国で少なくとも58件起き、建設断念に追い込まれるケースもあることが、NHKの取材で分かりました。

国は、障害のある人に地域の一般の住宅で暮らしてもらう「地域生活移行」を進めていて、各地でグループホームやケアホームの開設が進められていますが、周辺住民から反対運動が起きるケースが全国で相次いでいます。
NHKが全国の都道府県と政令指定都市を対象に、過去5年間に起きた反対運動の件数を尋ねたところ、少なくとも58件に上ることが分かりました。
また、精神障害がある人と知的障害がある人の2つの家族会にも同様の調査を行ったところ、全国で合わせて60件の反対運動が起きていることが分かりました。
このうち家族会の調査では、反対運動を受けて、予定地での開設を断念したり別の場所への変更を余儀なくされたりしたケースが36件に上っていました。
この中では、▽精神障害者のグループホーム建設に対して、住民が反対の署名を集めて自治体に提出したケースや、▽障害者に差別的なポスターを予定地周辺に掲示したケース、さらに、▽住民説明会で「障害者が住むようになると地価が下がる」と訴えて建設反対を主張したケースなどがありました。
去年成立した障害者差別解消法の付帯決議では、グループホームの開設にあたって周辺住民の同意は必要ないことが明記されましたが、障害者が地域で暮らすために周辺住民との関係が大きな課題になっていることが浮き彫りになっています。

(NHKニュース 2014.1.26)

「何か似ているなぁ」と思ってしまう。

このニュースにある『反対運動』をやっている人も、グループホーム開設が自分から離れた場所であれば、「結構なことじゃないか、大いにやりなさい」と言うんじゃないだろか。
社民党的・山本太郎的・東京新聞的性根を堂々と主張できてしまう人が、この国には少なくないんだなぁ。


ひとつの節目に [社会]

この国の『痴』的水準はどんどん高まるばかりだとあきれてしまって、ここに何か書く意欲も無くなっていたが、これまで言っていた事に関して一定の区切りと思えるニュースなので記しておきたい。

 石巻の仮設炉で火納め式 県内災害廃棄物焼却処理が完了

 東日本大震災によって宮城県内で発生した災害廃棄物の焼却処理が完了し、県内最後の稼働施設となっていた宮城県石巻市潮見町の仮設焼却炉で18日、火納め式があった。被害が大きかった岩手、宮城、福島の3県で災害廃棄物の焼却が終わるのは初めて。
 県沿岸部の15市町で生じた災害廃棄物と津波堆積物の総量は推計で約1870万トン。県は12市町から処理を受託し、2012年3月以降、9カ所に仮設焼却炉を整備するなどして作業を進めた。
 県内で焼却処理された可燃物の災害廃棄物は、市町の独自処理を合わせて約170万トン。宮城県石巻市の焼却炉では12年5月から今月までの21カ月間で約57万トンを処理した。
 県は今後、焼却灰の埋め立てなど最終処分を進め、全ての災害廃棄物の処理を本年度末までに完了させる。石巻市の仮設焼却炉は夏ごろまでに解体・撤去了する方針。
 式には井上信治環境副大臣や若生正博副知事、地元の首長、広域処理に協力した東京都や北九州市の幹部ら約300人が出席。会場には焼却炉内を映し出すモニターが用意され、関係者が合図と同時にボタンを押し、燃焼バーナーを止めた。
 若生副知事は「焼却処理の終了は復旧から復興へと向かう区切り。今後は被災者の生活支援や新しいまちづくりなどの取り組みを加速させる」と述べた。

(河北新報 2014.1.19)

「がれきを焼却するな!」と、一時はあれほど騒々しかった人たちもここ一年ほどはすっかり静かになっていたから、「焼却はまだ続いていたの」と意外に思う人もいるかもしれない。
そう、あの人たちは「自分の近くで燃やすな!」と言っていただけで、東北で燃やすのなら無関心なんです。

いろんな人がいましたね。
「こっちで焼却すると住民が危険にさらされるが、岩手・宮城には危険の及ぶ住民がいないんだ」と豪語する人がいたり、「大阪で焼却が始まったから心臓がひっくり返った」と大ボラを吹いて国会議員に登りつめる人がいたり。

社民党なんか現時点でも自らのウェブサイトにこんな文章を載せてますよ。

 震災廃棄物(瓦礫)の広域処理問題についての論点整理

 『「受け入れ反対」のためにリスクを誇張し歪めるような主張は、問題の解決につながらないばかりか、被災地への差別にもつながりかねず…』
なんて記述もありつつ
『(がれき焼却は危険なので)仮設焼却施設の増設等、現地処理の加速化をさらに追求すべきだ。』
と言うのだから、党の政策として被災地差別を推進する意思表示なのだろう。

当時の政府がこの件にまともな対処できなかったあおりで、放射性物質の多い廃棄物の処理は混迷を極めている。

 指定廃棄物最終処分場候補に栗原、大和、加美 環境省提示

 東京電力福島第1原発事故によって宮城県内で発生した指定廃棄物(放射性セシウム1キログラム当たり8000ベクレル超)の最終処分場に関し、環境省は20日、建設候補地として、栗原市、大和町、加美町の国有地を正式に提示した。今後数カ月かけて地盤や地質を詳しく調査し、最終候補地を1カ所に絞り込む。候補地周辺で風評被害への懸念が強まるのは必至で、地元の理解を得られるかどうかが焦点になる。

 環境省は県と35市町村の首長らの会議を仙台市で開き、選定経過を説明した。栗原市の候補地は市北西部の深山嶽地区で面積24.4ヘクタール、大和町は町北部の下原地区で9.3ヘクタール、加美町は町西部の田代岳地区で7.9ヘクタール。いずれも山間部で最も近い集落でも2キロ以上離れている。
 国が最終処分場の建設を目指す宮城、茨城、群馬、栃木、千葉5県で候補地を提示するのは自公政権になって初めて。
 同省によると、候補地は地滑りなど自然災害の恐れがある地域や、年間客数50万人以上の観光地周辺などを除いた国有地と県有地から検討。必要面積2.5ヘクタールを確保できる17カ所を抽出した。集落や水源との距離、自然植生の少なさなどを評価して3カ所を選んだ。
 井上信治環境副大臣は会議後、「候補地の自治体には大きな負担となるが、詳細調査に向けて住民の理解を得られるよう最大限努力したい」と述べた。建設地となる自治体に対しては地域振興策を打ち出す方針も表明し、道路整備や公共施設整備などを示した。
 3市町長からは反発の声が上がった。猪股洋文加美町長は「机上の議論と実情は異なる。地域特性を踏まえないままでは前に進まない。このままでは町として協力はできない」と述べた。
 井上副大臣は21日、村井嘉浩知事とともに3市町を訪問し協力を求める。村井知事は「どこに建設する場合でも、住民から大きな反対の声が出るのは当然だ。理解を得られるよう県としても努力する」と述べた。

(河北新報 2014.1.21)

 そりゃそうだ。
『がれき受け入れ拒否』に一定の存在を認めた世の中で、指定廃棄物の持ち込みを認める決断が出来る首長は少ないだろう。
袋に詰めて半分野外のような所に積み置く現状よりも、コンクリートで囲った場所に埋めてしまう方がいいとは誰もが考えているのだろうが、施設建設が決まればその地域の産品が危険だとはしゃぎ回る輩が必ず出てくるだろうし…。
費用は増大するが、県内で1カ所といわずに各市町村ごとに施設を作るくらいのことを計画して「あなたの身近な物を処分するのに必要な施設です」と説得するのも一案かもしれない(環境省の手間が膨大になるのでやりたくないだろうな)。

この記事にも書かれているとおり、宮城では少し動き出した懸案だが他の4県では手詰まり状態が続いているらしい。
中には県のレベルで「そんな物は東北へ運び出すべきだ」と主張しているところもあるのだとか。元はあなたたちの身辺のゴミやら下水やらの成れの果てなんですけどね。
「がれきエンガチョ!」と叫んだ男が国会議員に選ばれる世間だから、人気稼業の知事さんも同じ方向にがんばってしまうのかもしれない。
とにかく国の計画とは異なる方向を目指しているのだから、その県で生じた廃棄物をなぜ東北へ移動させるべきなのかを東北の地権者や住民に説明して理解を求めないと知事の責任を果たせないのではないだろうか。


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