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東京新聞(2) [放射脳]

<前エントリーから続きます>

「そもそも広域処理は必要なかった」という趣旨のことが書かれている。この記事の主論はここにあるのだろう。

津波被害にあった地域に思いをはせる姿勢が、この新聞記者には皆無なんだな。

もし仮に日本中から可能な限りの協力が得られて、前政権がなんとなく設定したデッドラインよりも1カ月でも、1日でも早くがれきが片づくとしたら、それは困った事態だとお考えだろうか。
東京新聞が嫌悪しているらしいゼネコンは、期限いっぱいまで処理を請け負う予定だから早く仕事がなくなると困るかもしれない。
でも、地元の人たちにとって大事なことは、2014年3月31日に処理を終える事ではなくて、少しでも早く片付けて次のステップに進むことなんだ。
少量であっても試験的にと処理を引き受けてくれた自治体もあるが、それらに携わった人たちの苦労を『必要なかった』行為と斬って捨てる神経が理解できない。

このブログで、最近になっても震災がれき処理にいちゃもんをつけるメディアとして〈週刊金曜日〉と〈東京新聞〉を取り上げた。これらのファン層は、『人権』とか『護憲』とかの言葉が好きな人たちだ。
2年経とうとしているのに、こんな論説を批判して修正することもなく嬉々として媒体を買い支え続けている。
正体はよくわかった。
上滑りな言葉だけを後生大事にして机上で生息していてください(街頭デモもお好きかな)。
現場で生きるぼくたちは、そういう人もいる世の中だと踏まえた上で、できることをやっていくよ。


最後にくだらない見方だと思いつつ、書いてしまうけど…。
 〈東京〉新聞って関東で発行されている新聞だろ。
「〈東京〉電力がまき散らしたけがれは東北に封じ込めろ!」と主張することにためらいはないんだろうか?

自分のウンコを町内にまき散らしておいて、その汚れも含めて町内会が公園の掃除をやろうとしたら、それを高みから見下しながら「手伝ってはいけない」とか「無駄遣いだ」とか「オレの敷地にウンコのかけらを持ち込むな」とか声高に叫び、「いや、アンタの庭もかなり汚れてますけど」と笑われているモンスター隣人、みなさんの町内で見かけたことがありますか?


東京新聞(1) [放射脳]

がれき激減で、広域処理の大半が3月末で終了

 宮城、岩手両県の震災がれきを被災地以外で処理する「広域処理」の大半が、来月末で打ち切られる。必要量が当初の推計の6分の1にまで激減したためだ。受け入れ先では放射能汚染への不安にとどまらず、税金の無駄遣いが指摘され、北九州市などでは訴訟にも発展した。大阪では警察の介入が問題視された。東北の地元にも反対意見が強く、旗振り役の環境省は早期撤退に追い込まれた形だ。 (佐藤圭)

東京新聞(2013.2.11)

がれき広域処理に関する記事が東京新聞に掲載されたと聞いていたのだが、ネット上ではお金を払わないと上記部分しか閲覧できないので、図書館に立ち寄って見せてもらった。見開き2面にわたる大きな記事だ。取材にじっくり時間をかけて一つのテーマを掘り下げる意図のコーナーなのかな。

例によって、岩手・宮城県内でがれき処理が進行することを歓迎しつつ、広域処理に反対する論調だ。発災からちょうど23ヶ月目の日に掲載された記事なのに、東京の新聞記者はまだこんな認識なのかとぼくはあきれてしまう。

まず、この記事に対しては日本報道検証機構という団体が主見出しの事実関係について疑問を呈している(「がれき広域処理、大半3月末終了」 実際は一部だけ)。
『大半』『一部』という語が具体的に限定できないから、議論は収束しづらいと思うが、「広域処理は来月でなくなるんだ」と読み取った読者がいたとしたら、間違いであることは確かだ。

「放射能汚染への不安」「焼却により放射性セシウムが漏れる」「放射能拡散」と記述があるが、
・焼却炉にセシウムが投入されることを恐れるなら、震災がれきよりも自分の排出するゴミの処理を考えなさい
・放射性物質を今ある場所から動かすなと言うのであれば、首都圏で生じた焼却灰を域外に持ち出すことをやめなさい
と以前からの助言を繰り返すしかない。

『森の防潮堤構想』 に関して長く記述されているので、少し考えてみたい。
有機物を埋めてしまうとやがて腐朽して地盤がスカスカになる点までは見解に相違がなくて、木を植えておくことで根が太ってその隙間を埋めて地盤を強化するという説だけど、そうなるだろう、そうなることを期待したい、という域を突破する材料が今ひとつ欠けているように思う。
津波が山のすそまで押し寄せて、立木を根こそぎ倒し斜面を削った映像を誰もが見ただろう。「あそこまで津波が来たのね」とわかる痕跡が残された現場が方々にある。だからこそ、震災がれきと呼ばれる物の中に倒木があれほど多く含まれているんだ。
次に津波に襲われた時にあっさり決壊する堤防を作ってしまうおそれを、少しでも小さくしておきたいんだ。

また、この構想に関しては、「宮城県議会は超党派で異議」と小見出しが打たれて、「59名の県議全員による推進議員連盟」が実施を強く求めたのに県執行部がそれを握りつぶしたかのように記述されている。
宮城県議会議事録を『森の防潮堤』で検索した最新のやりとりを引用してみる。昨年9月20日の定例会における議論だ。

◆四十二番(藤原のりすけ君) 改革みやぎを代表いたしまして、質問をさしていただきます。
             (略)
 植物生態学者である宮脇昭氏の、いのちを守る森の防潮堤構想は、震災によってできた大量の瓦れきの山の中の毒と分解不能なもの以外を有用な地球資源として活用しようとするものであり、その考え方を勉強しようということで、議員連盟もできています。野田政権も、みどりのきずな再生プロジェクト構想を発表しました。問題は、無害化された再生瓦れきの認識です。環境省は、天然の木材の中で、自然木・丸太は自治体による埋設可否の判断を経て埋設可能としていますが、木片や枝葉などは、メタンガス、硫化水素ガスなどの発生のおそれがあるとして認めていません。加工木材についても同様のおそれに加え、有害物質の付着や六価クロム、砒素などの混入を懸念し、認めていません。
 これまでの知事答弁は、一、対象とする津波外力を確実に防御できる強度を保つためには、盛り土構造に加えコンクリートブロックで被覆することが必要である。二、木質系瓦れきを盛り土材として利用するのは、メタンガスの発生や発熱による自然発火のおそれなどがあるとともに、不等沈下などの問題がある。三、木質瓦れきは廃棄物なので、それを埋設する場合は処分場という位置づけになり、地下に水が浸透しないようにゴムなどの措置をして、その上でガスなどが出てきた場合のガス管を設置するなどの処置をしなければならないというものです。
 これらは、現行廃棄物処理法上の問題なのでしょうか。そうであれば、改正を国に働きかけるなり、特区申請をすればいいということになります。あるいは、科学的知見から来るものなのでしょうか。科学的知見から県民の生活環境に問題ありとするものなのでしょうか。そうであれば、実際問題として、これらの課題を乗り越えることは難しく、いのちを守る森の防潮堤構想は難しいという結論になります。知事のお考えをお聞かせください。
             (略)

◎知事(村井嘉浩君) 藤原のりすけ議員の代表質問にお答えいたします。
             (略)
 東日本大震災で発生した倒木等の自然木、木くず等の活用につきまして、六月に環境省から考え方が示されたところであります。この中で、自然木の丸太につきましては、一定の条件のもとで盛り土材として埋設しても差し支えないとされたところであります。一方で、細かな木くずなどにつきましては、腐朽によるガスの発生や火災の発生等の懸念があることから廃棄物であると判断され、最終処分場以外の場所に埋め立てを行うことは認められておりません。更に、国土交通省がまとめました東日本大震災からの復興に係る公園緑地整備に関する技術的指針等におきましても、腐朽によるガスの発生、不同沈下、陥没などの問題点について指摘されているところであります。
 このように、生活環境の保全の上からも、また、技術的な見地からも、細かな木くず等を防潮堤の盛り土材とすることは困難であると考えております。
             (略)

どう感じるだろうか。東京新聞の描く構図とは違って、ちゃんとかみ合った質疑が交わされているとぼくは思う。

<長くなってしまったので、続きは別エントリーにする。>


漠とした既視感 [放射脳]

前回のエントリーで、セシウムを34と24 Bq/kg含む焼却灰を生じる廃棄物処理を、『殺人』と表現する新潟県知事について批判的に書いた。
だが、このレベルのセシウムで住民の健康に影響が出ることは、その方面のマニアの人々が確認済みだったらしい。

大阪市では2月から岩手の震災がれきの焼却が始まった。
焼却灰中のセシウム濃度は、震災がれき混入前(2012.11.22)の15 Bq/kg から混入後(2013.2.4)は19 Bq/kg に変化したと大阪市は報告している

この微小な変化の影響でこうなっちゃった。

 taro.jpg

困った人だなぁ。
ツイッターなんかやってないで早く病院へ連れて行けよと思うけど、病院に近づきたくない都合も想像できる。
レントゲンやCTスキャンなどを一切行わないと約束してくれる病院を誰か紹介してあげてください。

・「このままでは深刻な厄災に陥るぞ、真理を知れば救われる」と唱えて信奉者を集める。
・「世間に出回る食物には毒が入っている」と信者食の普及に努める。
・自分たちはピュアだから厄災の影響がいち早く現れ体調がすぐれないと訴える。
・仲間うちの集会では熱心な支持があることから、世直しをすると選挙に出て落選する。
・ますます内にこもって、都合の悪いことの原因を外に求める。

以前見たことのある光景だなとぼくは思ってしまう。
「厄災が起きるに違いない」という主張から引くに引けなくなって、「我々が厄災を起こすべきだ、それが救済だ」と変転してほしくないなと思う。
大規模な施設で毒ガスを作って、それを複数の地下鉄内で同時にまくような組織力はないだろうとは思うが…。

「大阪の瓦礫焼却が始まり母の体調がおかしい」なんて言い出すのは明らかに常軌を逸しているよ。
この山本太郎という人物とは、国会議員・自治体首長・学者・医者・ジャーナリスト・文筆家・音楽家等々の人たちが親しくしているようじゃないか。
ほんのふた月前には、東京都杉並区に71,000人の支持者がいたことは、記憶に新しい。
きちんと話をして軌道修正を図ってやろうという人が、誰かひとりくらいいないんだろうか。

外部からの異論には耳を貸さないんだから、教団内で良い道を探ってほしい。


新潟県知事 [放射脳]

ども、ワタクシ、震災がれきの焼却灰で死ぬことになっている、宮城県在住者です - 新潟県知事の見解では。

がれき埋め立て、知事「殺人に近い」 柏崎、三条市は作業継続 /新潟 

 東日本大震災で発生したがれき(木くず)の本格受け入れと埋め立てを柏崎、三条両市が始めたことに対し、泉田裕彦知事は14日の定例記者会見で「健康被害を受ける人が出ると傷害。それによって亡くなれば傷害致死と言いたいが、分かっていてやったら殺人に近い」と強い表現で批判した。これに対し会田洋・柏崎市長は「感想はありません。粛々と(がれき受け入れによる)被災者支援を進めます」。三条市は「市長が海外出張中でコメントできない」とした。

 両市は共に12日に本格受け入れを開始。柏崎市は13日、三条市では14日から、最終処分場で焼却灰の埋め立て作業を始めた。泉田知事は12日に「焼却灰をずさんな管理で埋却を進めることは将来の世代への犯罪行為と言わざるを得ない」と批判する文書を公表した。14日は記者から文書の「犯罪行為」について説明を求められた。

 柏崎市と三条市はそれぞれ、年間約2万4000トン、4万5000トンのごみを焼却処分している。これら日常ごみの焼却灰も、放射性セシウムを含んでおり、濃度は1キロあたり約20〜80ベクレルだ。

 これに対し両市が受け入れる震災がれきはそれぞれ計約110トンと145トンで、年間焼却量の数百分の1。昨年の試験焼却で測定された灰1キロあたりの放射性セシウム濃度は、約34ベクレルと24ベクレルで、日常ごみの灰と同程度だった。

 両市はこうしたデータから「がれきの焼却灰は放射性廃棄物でなく一般廃棄物だと認識している」という。

 県の担当課職員は知事発言について「こちらとしては言うべき言葉がない。担当課レベルではなく知事のお考えだと思う」と困惑を示した。【宮地佳那子、高木昭午】

毎日新聞 (2013.2.15)

110トンと145トンの処理について、新潟県を代表する人物が『殺人』という言葉を使っているのだから、その1万倍以上の量のがれきが処理されている宮城県に住むぼくは間違いなくまもなく死ぬだろう。

10年くらい経ったら、元気な姿でこの人にごあいさつに行きたいなぁ。
「いやいや、オマエはこれから死ぬんだ」と言われちゃうのかなぁ。
そりゃ、いつかは何らかの原因で死ぬんだけどねぇ。


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