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広まる新興(信仰)科学 [社会]

マスコミの支援も受けて、新興科学が発展しています。

塩害農地を1カ月で再生 大幅短縮、ベンチャーが開発

 東日本大震災の津波による塩害で台無しになった農地を「最短1カ月間で再生できる」という土壌改良材を京都市のベンチャー企業「マイファーム」が開発した。農地の再生を大幅に短くできるとして、NTTドコモとNECが復興支援の一環で、量産化の無償援助を決めた。
 農林水産省によると、東日本大震災で津波による被害を受けた農地は青森、岩手、宮城福島茨城千葉の6県で計約2万4千ヘクタール。政府は、十分な量の真水で塩分を流し出す除塩作業などで「おおむね3年間での復旧を目指す」としている。
 これに対し、マイファームが開発した改良材は、数種類の微生物と有機堆肥(たいひ)を混ぜたもので、微生物が土に残った塩分を分解する。「約1カ月で作付けができる土壌になり、3カ月でほぼ元通りの土壌になる」という。6月から宮城県岩沼市の被災農地で使ってみたところ、2.9%だった塩分濃度が2カ月間で0.8%まで下がり、8月末にはトマトを収穫できた。

朝日新聞(10月29日3時27分)

津波による塩害、つまり塩化ナトリウムを主とする塩類が土壌に残ってしまって作物が生育しにくくなる事。
この塩化ナトリウムを微生物が分解して土壌から消し去ってしまったらしい。

これは世界中の理科系教科書に書き替えを迫る大発見ですなぁ。ノーベル賞間違いありません。
もっとも、新興科学の世界にいる人は、そんな賞には興味ないのかもしれません。

塩化ナトリウムは土の粒子とくっついて居座ったりしにくい物質ですから、真水で流し出すのがいいのですが、タイの洪水のような状態を何度も作り出すのは現実的ではないから、少し時間をかけて取り組む必要があるだろうと判断されているのです。
また、水で移動するのだから、2カ月の間に何度か雨にあたった畑のある部分の表層の土をつまんで測定すれば、2.9%が0.8%に変化するのは当たり前です。微生物の力など借りなくても意図的に作れるデータです。

NTTドコモとかNECという名称を散りばめて朝日新聞が記事にすると、何だかもっともらしく感じられますねぇ。
でも、このプロジェクトはもともとは塩害に強い作物を実らせてみようという意図だったはずです。それを、微生物が塩を消滅させて実らないはずの実がなったとする記事に仕立て上げる朝日新聞は、立派なマスゴミです。


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仙台にて(26) [地震]

今日は仙台市議選の投票日でした。春の統一地方選の時期に行われるはずだったものが、今日まで繰り延べられていました。
P828.jpg
3月、このようなポスター掲示板の準備が始まったなと気付いたすぐ後に地震が起きたのでした。
約5か月経って仙台市では選挙にこぎ着けましたがまだそれどころではない地域もあって、春に同時に行われるはずだった県議選は11月頃になるといわれています。

ぼくの身辺では、以前まで投票所として使われていた小学校が地滑りの被害を受けてしまったので代わって中学校が投票所になったというような影響ですが、住宅が被害に遭って区をまたいで住民票を移した人は、元の住所で支持をしていた候補がいたとしてもその人に投票できないという例もあるようです。
そして、今、行政の手厚い対応を必要としている人たちの中に上記の事例の人たちも含まれます。

当選する議員さんたちには、近所の世話役のような立場をなるべく忘れて、市全体を見渡す活動を期待するしかありません。


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子供じゃあるまいに [メディア]

あきれてしまいました。

シューカツで企業が血液型質問

シューカツで血液型を聞かれたらどうする? 就職活動で不況と東日本大震災のダブルパンチにあえぐ学生が悩んでいる。専門家は血液型による性格判断に科学的根拠はなく、面接で聞くことは差別につながりかねないと警告している。

中部地方の女子学生(21)は面接で血液型を聞かれて戸惑った。B型だが、かつて「マイペースで就活に不利な血液型だ」と言われ、気にかかっていたからだ。正直に答えたが、その会社は落ちた。

筆記も不調だったので、血液型が原因でないとは思う。しかし、被災地での態度が問題となり、7月に辞任した松本龍・前復興担当大臣が「B型だから」と言い訳していたのを見て、「B型の印象が悪くなる」とため息が出た。

男子大学院生(24)はメーカー系の面接で「君はA型ですか」と聞かれた。まじめな性格と言いたいのだろうと解釈し、「はい」と答えた。「当たったからいいが、もし違ったら対応に困ったと思う」という。

エントリーシートに記入させる企業もある。東日本にあるサービス業の採用担当者は「あくまで参考程度の質問」「特定の血液型を排除しているわけではない」としたうえで、「入社後に細かい作業をする部署もあるので、配置を考える上でも血液型を把握しておきたい」と説明する。

一方、ニセ科学に詳しい菊池誠・大阪大サイバーメディアセンター教授(物理学)は「いまだにそんな会社があるんですねえ」とあきれる。菊池教授によると、性格と血液型の関連性は見つかっておらず、「現代の迷信」という。「そもそも、自分の努力で変えられないことを就職の面接で聞くのはおかしい。企業側に自覚がなさすぎる」

日本労働弁護団の常任幹事を務める中野麻美弁護士は「仕事への適応能力をみる採用の場で、職務との関連性がない血液型の情報を求めるのは不合理だ。プライバシーを侵害し、いわれのない差別にあたるおそれがある」と話している。(岩波精)

朝日新聞(8/22)

企業に対してではありません。こんな事をぐずぐず考えている大学生がいるのかとびっくりしてしまいました。温室育ちのひ弱なもやしっ子すぎるんじゃないかなあ。

想像するに、面接官は受け答えを観察していたのではないでしょうか。
仮にその部分のやりとりでマイナス評価が付いたのだとしたら、自分の血液型を答えるだけのことで『戸惑った』り『気にかかって』いる態度が表情に出ていたんじゃないでしょうか。
「△型は××な気質といわれているけれども大丈夫ですか?」なんて訊かれたとしたら、「自分の性格が著しく仕事を妨げるとは思っていません。そういわれてみると自分の気質に当てはまる部分があるような気もするけれども、他の型の特徴といわれている所にも思い当たる部分もある。人間全てを血液型だけで4つに性格づけるなんて意味がないと思います。」とでも答えればいいじゃないですか。
結局学生の方が血液型信仰にはまりこんでるんですよ。
そしてもしぼくが面接官でそんな様子を感じ取れる学生が来たとしたら、やっぱりちょっと不安になるでしょうね。

就職はゴールじゃないんですよ。
血液型が理由で不採用になったと感じたのなら、そんな所で働くことにならなくて良かったと胸をなで下ろすのが普通じゃないですか。
そんな会社は干支で昇進を決めたり、生まれ月でボーナスを増減したり、占いで転勤を決めたりなんてこともしているかもしれません。

くだらないことを考えておどおどせずに、堂々と自分をアピールしろよ。
しっかりせい!

記事後半に出てくる大学教授や弁護士もなんだかなあ。
> 「自分の努力で変えられないことを就職の面接で聞くのはおかしい」
訊くだけでもいけませんか? ガラス細工のように繊細で美しい世界に住んでいらっしゃるんでしょう。
名前とか生年月日とか出身地とか家族構成とか、変えようのない事はたくさん訊かれているように思いますけど。
ぼくなんか家族構成が典型とは違っているから(小学校から片親で育った)、「そういう家庭環境の人は、会社の金に手を付けたりしませんか?」とど真ん中にストレートを投げ込まれた事があったなあ。今から思えばあれも反応の様子を観察されていたんでしょう。本気で心配していたのなら、黙って×を付ければ済む話です(失敗した!)。

こんな記事を印刷して配っている新聞も底が浅いというべきか、ヒマなのねと同情すべきか。
これが指折りの大手全国紙の姿です。
企業の不合理を暴くつもりならば、「排除する人を血液型で決めています」という企業を見つけてそれを盛り込んだ記事にしないと踏み込み不足じゃないですか。

今はどうなのか知らないけれど、新聞社って出身大学や知り合いの有無によってエントリーすら出来ないような時代もありましたよね(ぼくは新聞社で仕事したいと思った事はありませんが)。
そういうのは問題じゃないのかしら?

大新聞、大学教授、弁護士が「たいへんだ」と口をそろえているってことは、人気低迷で悩んでいるフットワークの軽い(頭はもっと軽~い)政治家が「就職試験における質問事項を規制する必要がある」とか言い出して、厚生労働省に新規予算を配分するようなことになるのかねぇ。
大丈夫か、この国は?


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パブリックコメント-動員される世論らしきもの(下) [社会]

前の記事で役人側の勘違いを書きましたが、市民の方にも勘違いがあります。

パブリックコメントという仕組みがあります。
総務省のHPによるとその目的は…

パブリックコメントは、国の行政機関が政令や省令等を定めようとする際に、事前に、広く一般から意見を募り、その意見を考慮することにより、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、国民の権利利益の保護に役立てることを目的としています。

と記載されています。また、国だけでなく地方自治体でも行われている制度です。

これは、命令等の文案について具体的な修正や補強の意見を求めるもので、決して人気投票ではありません。
Aという意見が30%、相対するBという意見が45%集まったからB案の命令を制定するというような集約をしてはいけないのです。
そりゃそうでしょう、こんな手法で「何が多数意見か」などと決めつけていいはずがありません。

ところが、しばしばパブリックコメントに対して勘違いした動員の呼びかけがわき起こります。
現在は『動物取扱業の適正化について(案)』への集中攻撃が進行中です。パブリックコメントとブログ検索をしてみると、雨後の竹の子のようにヒットします。

「見本文案のコピー&ペーストでよいので、あなたの意見を環境省に送ってください」と呼びかけられています。
パブリックコメントの結果も公示されていますからそれを1件でも精読してみるとわかるはずなのですが、何千通と同一文面の意見が投じられたとしても、それは1種類の意見として集約されるのです。
市民の力で役所の命令等を変えさせようとするならば、議員の尻をぴっぱたいたり署名を集めたりすることになるのでしょう。

だいたい、他人の文章を丸写しして自分の意見だと言い張ることに抵抗感がないのはどういうことなのでしょうか。
「これが正解ですよ。余計なことを考えずにノートに書き写して暗記しなさい」という訓練を長く続けて大人になる日本人の特質なのでしょうか。


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やらせ意見提出-動員される世論らしきもの(上) [社会]

九州電力のやらせ意見提出について、回りくどい表現ですが批判的に書いたことがありました(→ 続・言葉の信頼性)が、反省しなくてはなりません。
よく考えてみれば、批判にも値しない愚かな行為と見るのが適切です。
今日も新しいニュースがありました。

エネルギー庁“賛成意見 望ましい” 

九州電力の、いわゆるメール問題で、経済産業省の資源エネルギー庁の担当者が、ことし6月に開かれた玄海原子力発電所の運転再開を巡る説明会の前に、九州電力に対し「説明会では運転再開に賛成する意見があったほうが望ましい」と伝えていたことが分かりました。

この問題は、佐賀県にある玄海原発の2号機と3号機の運転再開に向けて、ことし6月、国主催の説明会が開かれる前、九州電力が原発の運転再開に賛成する意見を説明会に送るよう、社内や子会社にメールなどで指示していたものです。九州電力の関係者によりますと、国の説明会の前に、資源エネルギー庁の担当者が、東京都内で九州電力に対し、「説明会では、運転再開に賛成する意見があったほうが望ましい」と伝えていたことが分かりました。九州電力のメール問題を巡っては、佐賀県の古川知事が、説明会の前に九州電力の幹部と面会し「原発の運転再開を容認する意見を出すことも必要だ」と伝え、その後、賛成意見を求めるメールが社員などに出されていますが、資源エネルギー庁の担当者の発言は、メールが出された日より、あとだということです。九州電力は、資源エネルギー庁の担当者の発言が賛成意見の投稿を後押しした可能性もあるとして、経済産業省が設けた第三者委員会に報告したということです。

NHK NEWSWEB(8/21)

行われたのは原発に関する『説明会』であって、『意見交換会』でも『住民意向調査』でもありません。そこに(動員された)意見が届いたとしても、「住民は賛成している(あるいは反対している)」と判断を下す根拠にはならないはずです。
本当に住民の意向が知りたいのならば、正しい方法で意見集約する場が必要です。
上のニュースに登場する『担当者』は自分の担当する仕事の内容・目的を理解できているのかどうか、国家公務員としての資質を有しているのかどうか疑問符を付けざるを得ません。

こんなふうに『世論』を扱おうとする動きが出てしまうのは、制度の機能不全を象徴していると思います。
やはり個別・具体の課題に関して、直接市民の意思を問うための制度が必要なのではないでしょうか。


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